――学生時代はどんな研究を?
モノマーの合成について研究していました。
根上工業で扱っているのはポリマー。モノマーは目に見えませんが、ポリマーは身近なモノとしてさまざまに活用されている。 自分がつくったものが身近にあるから、仕事の成果が実感できますね。
――どんな就活をしましたか?
ひとつは「化学」。もうひとつは「職場の雰囲気」。 シンプルに、このふたつで考えました。
――根上工業を知ったのは?
大学院時代の研究室の先輩が社員で勤めているので、名前は知っていました。就活途中で、「ポリマーを作っている会社なんだ」と知りました。先輩の勧めもあり、会社説明会に参加してみたところ・・・
今の相談役と社長(当時は社長と専務)がお話しをくり広げていて、いや、強烈なインパクトでした(笑)
そんなに多くの会社を受けたわけではないですが、その中でもフランク、というかおしゃべりな会社というか・・・。
けれど「型にはまらず、どんな時でも面白がる精神でやっていこうぜ!」という強いメッセージは伝わってきました。
そういう会社ですから、ウブな人は最初ちょっと戸惑ってしまうかもしれませんね。けど実際に入社して働いてみると、まさにその通りの社風なんですよ、この会社は。
――どんな仕事をしていますか?
アクリル樹脂の「Hi-pearl」と「PARACRON」の製品開発です。いずれも、接着、粘着、増粘、分散剤として、主に半導体・電子部品産業などの工業用途で使われています。
お客様が求める粘性や分散性、分子量などの仕様を満たす製品をラボで開発、パイロットスケールで検証し、製造部に引き渡していきます。
――取り組んでいる開発テーマは?
環境負荷の少ない製品開発、が目下のテーマです。例えば溶剤を使うことなくこれまで通りの機能を満たす製品開発もそのひとつです。
ヨーロッパを中心に全世界的に環境コンシャスな製品へのニーズが高まっています。私たちのような中間材料メーカーにもそのトレンドは来ており、お客様からの声も日々大きくなっている。
技術的なハードルは高いですが、開発に成功すれば大きくシェアを伸ばしていけるでしょう。
――根上工業の強みとは?
ひとつは、いい意味で「小さい」ところ。意思疎通がとてもスムーズです。
もうひとつは、お客様のニーズにきめ細かく応じられるところ。多くの会社が「標準品を使って」とするところ、根上工業は徹底的にカスタマイズして提供している。
このふたつが互いに影響しあい、当社の強みになっていると思います。